玉掛け用ワイヤロープの要点
安全係数・使用禁止・つり角度
先に答え
玉掛け用ワイヤロープの安全係数は6以上
本体の巻上げ用と区別します。使用禁止は1よりの間の素線数の10%以上の切断(フィラ線を除く)、公称径から7%を超える減少、キンク等です。
e-Gov法令検索:クレーン等安全規則 ↓この記事で確認すること
01 安全係数は切断荷重と最大荷重の比
安全係数は切断荷重と最大荷重の比
クレーン等安全規則第213条は、玉掛用具であるワイヤロープの安全係数を6以上としています。安全係数は、切断荷重の値を、そのロープにかかる荷重の最大値で割った値です。
学習では「安全係数=切断荷重÷最大荷重」と量の関係を確認します。実際にかかる荷重が変われば安全係数も変わります。クレーン本体の巻上げ用ロープなどへ、玉掛け用の基準を無条件で広げないでください。
02 使用禁止の比較語を正確に読む
使用禁止の比較語を正確に読む
| 第215条の項目 | 玉掛け用として使用できない基準 |
|---|---|
| 素線の切断 | 1よりの間で素線数の10%以上が切断(フィラ線を除く) |
| 直径の減少 | 公称径から7%を超えて減少 |
| キンク | キンクしたもの |
| 形くずれ・腐食 | 著しい形くずれ又は腐食があるもの |
10%「以上」と7%を「超える」は同じ比較語ではありません。率だけを抜き出して暗記すると境界条件を取り違えます。これらは玉掛用具としての基準であることも、表の見出しに残します。
03 つり角度が大きくなると張力は増える
つり角度が大きくなると張力は増える
厚生労働省の補助教材は、同じ質量の荷を左右対称につる場合、つり角度が大きいほど各ロープの張力が大きくなる関係を説明しています。荷重を本数で割るだけで、どの角度でも同じ張力になるわけではありません。
ここでのつり角度は、左右のロープが作る開きの角度として図と対応させます。鉛直線からの角度と取り違えないこと、荷の重心や掛け方が非対称なら均等負担と決めないことが重要です。教材の張力係数表を使う場合も、その表の掛け数・角度の条件を確認してください。
04 ロープだけでなく金具と資格も確認
ロープだけでなく金具と資格も確認
第217条では、変形又はき裂があるフック・シャックル・リング等を玉掛用具として使用しないことを定めています。ロープが基準を満たせば全体が安全、と一部分だけで判断しないようにします。
玉掛け業務に必要な資格は、運転士免許とは別の就業制限として確認します。この記事の法令整理や力学の理解を、現場での独断による用具選定の代わりにはせず、作業条件と所定の管理手順に沿って確認してください。
よくある質問
玉掛け用ロープの安全係数は何ですか?
切断荷重を、そのロープにかかる荷重の最大値で割った値です。第213条は6以上を求めています。
2本でつれば常に荷重の半分ずつですか?
つり角度や掛け方、重心等の条件が関わります。開き角が大きくなると張力が増えるため、単純に半分とはできません。
出典と確認日
数値・条文は次の一次資料で確認しています。確認日: 2026-11-07
学習の進め方は当記事の提案です。
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