クレーン・デリック運転士の力学計算
単位・モーメント・つり合い
先に答え
力学は図・単位・つり合いの式で解く
- 荷・支点・力の向き・求める量を図に書く。
- 量の単位をそろえる。
- 適用条件を確認して記号で式を立てる。
モーメントの腕は支点から力の作用線までの垂直距離です。
厚生労働省:運転者に求める知識・技術 ↓この記事で確認すること
01 公式範囲は計算だけではない
公式範囲は計算だけではない
力学の範囲には力の合成・分解・つり合い・モーメント、重心・重量、速度・加速度、荷重・応力・材料の強さ、ワイヤロープやつり具の強さ、掛け方と荷重の関係が含まれます。
計算できないから全て捨てる、という判断は範囲を狭め過ぎます。用語の意味と大小関係を説明し、次にその関係を式で表す順に進めます。
02 質量・力・長さの単位を先にそろえる
質量・力・長さの単位を先にそろえる
質量のkgやtと、力のNやkNを混ぜません。質量から重力による力へ変換する場合は、問題で示された重力加速度等の条件を確認します。長さもmとcmを同じ式に混在させないようにします。
電卓を押す前に、値の横へ単位を書きます。モーメントなら力×長さ、応力なら力÷面積というように、答えに必要な単位が残るかを見ると、掛け算と割り算を逆にした誤りを発見しやすくなります。
03 モーメントは支点と作用線を確定する
モーメントは支点と作用線を確定する
回転させようとする働きであるモーメントMは、力Fと腕の長さLを用いてM=F×Lと表せます。腕の長さは、回転の中心から力の作用線までの垂直距離です。図にある斜めの部材長をそのまま使うとは限りません。
つり合いを考えるときは、同じ支点まわりで右回りと左回りのモーメントを整理します。記号だけで式を作ってから数値を入れると、どの距離を使ったかが残ります。結果が不自然なら、支点と力の向きを描き直してください。
04 重心と滑車は条件付きで理解する
重心と滑車は条件付きで理解する
重心は物体の重さを代表させて考える位置です。見た目の中央と一致するとは限らず、形状や質量の分布を見ます。つり荷とフックの位置関係も、重心を基準に理解します。
摩擦や滑車・ロープの重さを無視する理想的な説明では、定滑車は力の方向を変え、動滑車は必要な力と引く距離の関係を変えます。力が小さくなる代わりに引く距離が増える関係を確認し、実機の効率や条件を無視して適用しないようにします。
05 計算の復習は式・単位・入力に分ける
計算の復習は式・単位・入力に分ける
- 荷、支点、力の向き、求める量を図に書く。
- すべての量の単位をそろえる。
- 公式の適用条件を確認して記号で式を立てる。
- 値を代入し、条件に合う電卓で計算する。
- 単位と大小関係を確認して答える。
本番で使える電卓には機能制限があります。当日の準備で使用条件を確かめ、同じ電卓で練習してください。
よくある質問
モーメントの距離はどこから測りますか?
回転の中心から力の作用線までの垂直距離です。斜め部材の長さと一致するとは限りません。
力学は計算問題だけですか?
公式範囲には重心、荷重、応力、材料やつり具の強さなどの知識も含まれます。用語と関係から確認します。
出典と確認日
数値・条文は次の一次資料で確認しています。確認日: 2026-11-07
- 厚生労働省:運転者に求める知識・技術(資料12ページ)
- 厚生労働省:小型移動式クレーン運転技能講習補助教材(第3章の共通力学)
- 安全衛生技術試験協会:限定なしの試験科目・免除・申請
- 安全衛生技術試験協会:受験の注意事項
学習の進め方は当記事の提案です。
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